
63年ぶりに発掘された本の正体
著者は日系アメリカ人の、K・カール・カワカミ。
彼の本について、アメリカ人のフレデリック・ムーア・ヴィンソンはこう言います。
「戦前の〝彼〟の著作が日本人に重視されたならば、日本はアメリカとの戦争を避け得ただろう」なぜ、彼の本はアメリカから消されたのか?
この本に書かれていたアメリカ人が知られたくない中身とは?

「敵性外国人」としてFBIに連行された著者
K・カール・カワカミはアメリカ当局から「危険な日本人」とみなされていました。
「敵性外国人」のなかでも、すぐに身柄を抑える必要があるほど危険だとされていたのです。
そしてついに真珠湾攻撃が起きた夕方、FBIに連行されてしまったのです。
こうして、彼の著書はアメリカでの流通が減っていきました。
ではなぜ、彼は連行されたのか?

米国ジャーナリズム界のルートから入手したソ連の秘密文書が満載
この本が重要なのは、ソ連の秘密文書がふんだんに引用されているという点です。
しかも、まだ世界はおろか、欧米諸国でもまだ紹介されていませんでした。
著者が米国ジャーナリズム界に通じていたからこそ、さまざまなルートを通じて秘密文書を手に入れることができたのです。
そこに描かれていたのは、ソ連側がいかに日本を貶めようという意図があったか、ということでした。